
毎日バイクで通勤や通学をしていると、どうしても気になってくるのが消耗品のコストですよね。特にタイヤ交換は、部品代と工賃を合わせると結構な出費になってしまいます。そんな時、ネット通販や検索エンジンで「DURO デューロ 評判」と調べてみると、国産タイヤよりもはるかに安い価格で販売されているDUROタイヤを見つけて、心が揺らいだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
でも、あまりに安すぎると「本当に大丈夫なのかな?」「雨の日に滑るんじゃないか」「どこの国のメーカーなんだろう」といった不安が頭をよぎるものです。私も最初はそうでした。ネット上には「寿命が長くて最高」という声もあれば、「ビードが硬すぎて自分で交換するのは無理」といったDIY派の悲鳴に近い口コミもあり、情報の取捨選択が難しいのが現状です。さらに、同じDUROという名前でスマホケースも出てきたりして、検索結果がカオスなこともしばしば。そこで今回は、私自身が実際に情報を集め、時には体当たりで検証した経験も踏まえながら、DUROタイヤの真の実力について徹底的に深掘りしていきたいと思います。安物買いの銭失いになるのか、それとも最強のコストパフォーマンスを発揮する相棒になるのか、その判断材料を余すところなくお伝えします。
- 台湾メーカーDUROの信頼性とダンロップとの意外な関係性が分かります
- 通勤ライダーが気になるタイヤの寿命と経済性について理解できます
- 雨天時のグリップ性能や滑りやすさに関するリアルな評価を知ることができます
- DIY交換の最大の難関であるビード上げのコツと対策を学べます
コスパ最強?DURO(デューロ)タイヤの評判を検証
まずは、DUROというブランドが一体何者なのか、そして実際に使ってみた時のパフォーマンスはどうなのか、基本的な部分から評判を検証していきましょう。単なる「安いアジアンタイヤ」という枠に収まらない、興味深い背景が見えてきます。
どこの国?台湾メーカーの信頼性と実績

「DURO(デューロ)」という名前を聞いて、即座に「ああ、あのメーカーね」と反応できる人は、かなりのバイク好きか、タイヤの銘柄にこだわりがある方かもしれません。一般的には、ブリヂストンやダンロップ、IRCといった国内メーカーの知名度が圧倒的ですから、「DUROってどこの国のタイヤ?中国製?」と警戒心を抱くのも無理はありません。
結論から言うと、DUROタイヤを製造しているのは「Hwa Fong Rubber(華豊ゴム工業)」という台湾の老舗メーカーです。設立は1945年。つまり、70年以上の歴史を持つ企業なんですね。台湾といえば、スクーター文化が非常に発達している国です。台北の朝のラッシュ時に、スクーターが滝のように流れる映像を見たことがある方も多いでしょう。そんな激戦区で揉まれてきたメーカーですから、スクーター用タイヤに関するノウハウは半端なものではありません。
そして、DUROの信頼性を語る上で絶対に外せないのが、日本の住友ゴム工業(ダンロップ)との技術提携の歴史です。実は1979年から提携関係にあり、DUROはダンロップブランドの一部製品(例えば「SCOOTLINE SX01」など)のOEM生産を受託してきた実績があります。「OEM」というのは、相手先ブランドで販売される製品を製造することです。つまり、皆さんが「安心のダンロップ製」と思って履いているタイヤの中には、実はDUROの工場で作られたものが含まれている可能性があるということです。
この事実は、DUROにとって非常に強力な「品質の証明」になります。日本の大手メーカーは品質管理に厳格ですから、その基準をクリアできる製造ラインと技術力を持っているという裏付けになるからです。もちろん、DUROブランドの自社製品とダンロップのOEM製品で、コンパウンドの配合や設計基準が全く同じとは限りませんが、「わけのわからない工場で作られた粗悪品」ではないことは確かです。
現在、DUROは台湾だけでなく、中国やタイ、アメリカなどにも拠点を展開するグローバル企業へと成長しています。ネット上の評判を見ていると、生産国によって多少の品質のばらつき(ゴムの質感やバリの処理など)を指摘する声もありますが、基本的には「ダンロップの技術が入っているタイヤ」として、アジアンタイヤの中では頭一つ抜けた信頼性を獲得していると言えるでしょう。私もこの背景を知ってからは、「なんだ、怪しいメーカーじゃないんだ」と妙に納得して、購入のハードルがグッと下がったのを覚えています。
寿命は長い?驚異的な耐久性と経済性

DUROタイヤを選ぶ最大の理由、それは何と言っても「圧倒的なコストパフォーマンス」ではないでしょうか。特に、毎日の通勤で往復数十キロを走るようなヘビーユーザーにとって、タイヤの消耗は家計を直撃する大問題です。半年や1年でタイヤ交換の時期が来てしまうと、「またか…」とため息が出ますよね。
DUROの評判をリサーチしていると、必ずと言っていいほど目にするのが「ライフが長い」「全然減らない」という口コミです。これに関しては、私自身の経験や多くのユーザーの報告を総合しても、紛れもない事実だと言えます。
具体的な数字を挙げると、一般的な国産スクータータイヤの寿命が10,000km〜15,000km程度だとすれば、DUROの場合は平気で20,000kmを超えてくるケースが多々あります。中には「27,000km走ってまだ溝がある」なんていう猛者もいるほどです。単純計算で国産タイヤの1.5倍から2倍近く長持ちすることになります。
しかも、販売価格は国産タイヤの6〜7割程度。例えば、原付二種でよく使われるサイズなら、国産が4,000円〜5,000円するところ、DUROなら3,000円でお釣りが来ることもあります。「価格が安くて、寿命が倍」となれば、1kmあたりのコスト(CPK:Cost Per Kilometer)で換算すると、恐ろしいほどの経済性を叩き出します。これが、多くの通勤ライダーやUber Eatsなどのデリバリー配達員から熱烈に支持されている最大の理由です。
なぜそんなに寿命が長いのか。その秘密は、後述する「コンパウンド(ゴム)の硬さ」にあります。DUROのタイヤは、国産のハイグリップタイヤに比べてゴム質が明らかに硬いんです。消しゴムをイメージしてもらうと分かりやすいですが、柔らかい消しゴムはすぐ減る代わりに文字がよく消えます(グリップが良い)。一方、硬い消しゴムはなかなか減りませんが、紙の上で滑りやすいですよね。DUROはこの「硬い消しゴム」のような特性を持っています。
DUROの経済性まとめ
- 実勢価格は国産タイヤの約6〜7割と非常に安価
- 耐摩耗性が高く、20,000km以上の走行も視野に入るロングライフ
- 通勤や通学、配送業務など「走る距離」が長い人ほど恩恵が大きい
ただし、「溝が減らないからいつまでも使える」と過信するのは禁物です。タイヤとしての機能は、溝の深さだけでなくゴムの鮮度や柔軟性にも依存します。溝が残っていても、経年劣化でカチカチに硬化してしまっては安全に走れません。それでも、短期間で距離を稼ぐ乗り方をする人にとっては、この耐久性は神がかった性能と言えるでしょう。
雨の日は滑る?ウェット性能の真実

さて、ここからがDUROタイヤを検討する上で避けて通れない、最も重要なトピックです。「DURO 雨 滑る」という検索キーワードが出るほど、ウェット性能に関しては賛否両論、というか「否」の意見が多く見受けられます。命に関わる部分ですから、ここは忖度なしで実情をお話しします。
正直に申し上げますと、「雨の日は滑りやすい」というのは、ある程度事実として受け止めるべきです。特に、国産の柔らかいコンパウンドを使用したタイヤ(例えばダンロップのD307など)から履き替えた直後は、その違いに驚くかもしれません。
その原因は、先ほど触れた「ゴムの硬さ」にあります。タイヤが路面をグリップするためには、路面の微細な凹凸にゴムが食い込む必要があります。しかし、DUROのように耐摩耗性を重視した硬いゴムは、路面への追従性が低くなります。特に雨天時は、路面温度が下がってゴムがさらに硬くなる上に、水膜が潤滑剤のような働きをするため、摩擦係数がガクンと落ちてしまうのです。
具体的にどのようなシチュエーションで滑りやすいかというと、濡れたマンホール、白線、工事現場の鉄板、そしてグレーチング(側溝の蓋)の上です。これらはどんなタイヤでも滑る危険地帯ですが、DUROの場合はその「滑り出し」が唐突に来る印象があります。粘り気のあるタイヤなら「ズルッ」と滑り始めてもコントロールの余地があるのに対し、DUROは「カツーン!」といきなり足元をすくわれるような感覚に陥ることがあります。
また、ブレーキ性能に関しても注意が必要です。ドライ路面と同じ感覚で強めにブレーキをかけると、あっさりとロックしてしまいがちです。特にパニックブレーキになりやすい急な飛び出しなどの場面では、制動距離が伸びるリスクを常に頭に入れておく必要があります。
ウェット走行時の注意点
DUROタイヤを使用する場合、雨天時は「普段の7割〜8割」のペースで走ることを強く推奨します。急加速、急ブレーキ、急ハンドルといった「急」のつく操作は厳禁です。コーナーの手前では十分に減速し、車体を極力寝かせずに曲がる意識を持つことが、スリップダウンを防ぐ最大の防御策となります。
とはいえ、「雨の日は全く走れないのか」と言われれば、決してそんなことはありません。私も雨の日にDUROを履いたスクーターで何度も走っていますが、特性を理解して慎重に運転している限り、転倒したことはありません。多くのユーザーがレビューで言っているように、「普通に走る分には問題ない」というのもまた真実なのです。問題は、その「普通」の基準が人によって違うことです。雨の日でもドライに近いペースで飛ばしたい人にとっては「危険なタイヤ」と映るでしょうし、雨の日は慎重に運転するのが当たり前だと思っている人にとっては「許容範囲内」と映るのです。
タイヤが硬い?ドライ走行のグリップ感
雨の日は要注意という話をしましたが、では晴れた日(ドライコンディション)はどうなのでしょうか。これに関しては、多くのユーザーがおおむね肯定的な評価を下しています。「必要十分」という言葉がこれほどしっくりくるタイヤも珍しいかもしれません。
ドライ路面において、DUROの「硬さ」は意外なメリットをもたらします。それは剛性感の高さです。柔らかいタイヤは乗り心地が良い反面、重い荷物を積んだり二人乗りをしたりすると、タイヤが潰れてグニャグニャとした腰砕け感が出ることがあります。しかし、サイドウォール(タイヤの側面)がガッチリとしているDUROは、荷重がかかっても変形しにくく、しっかりとした安定感を提供してくれます。
特に夏場のアスファルトなど、路面温度が高い状況では、硬めのコンパウンドが良い具合に機能します。熱ダレしにくく、ハンドリングもダイレクトでキビキビとした反応を見せてくれます。「スポーツ走行なんてしないよ」という方でも、交差点を曲がる時や車線変更の瞬間に、この剛性感による安心感を感じられるはずです。
ただし、一つだけ気をつけていただきたいのが「初期グリップ」です。新品のタイヤを履いた直後は、タイヤの表面に離型剤(タイヤを金型から抜きやすくするためのワックスのようなもの)が残っていることや、表面が一皮剥けていないため、本来のグリップ力を発揮できません。DUROの場合、ゴムが硬いのでこの「慣らし」に少し時間がかかる傾向があります。交換直後の100km程度は、いつも以上に慎重な運転を心がけてください。一皮剥けてしまえば、街乗りレベルで不満を感じることはほとんどないはずです。
私自身、趣味のテニススクールへ向かう道中、少し急いでいる時に峠道のようなカーブを抜けることがありますが、ドライ路面であれば不安なく車体を倒し込むことができます。「そこそこ食いつく」という表現がぴったりで、限界走行をしない限り、タイヤのせいで怖い思いをすることはまずありません。
原付スクーターにおすすめなHF296A
DUROには様々なパターンのタイヤがラインナップされていますが、もしあなたが通勤用スクーター(アドレスV125、リード125、スペイシー100など)に乗っていて、どのモデルにするか迷っているなら、迷わず「HF296A」というモデルをおすすめします。
HF296Aは、DUROの中でもベストセラーと言えるモデルです。その特徴は、センターに刻まれた太いグルーブ(溝)と、サイドまでしっかりと配置された排水用のパターンデザインにあります。見た目からして「排水性」を意識していることが伝わってきます。
このモデルは、DUROの弱点であるウェット性能を、パターン設計で補おうとしている意図が見えます。もちろん、コンパウンド自体の限界はあるので過信は禁物ですが、スリックタイヤのようなパターンのモデルに比べれば、水はけは格段に良いです。実際に装着しているユーザーのレビューを見ても、「このモデルなら雨の日でもそこそこいける」「バランスが良い」という声が集まっています。
また、このHF296Aはライフ性能とグリップ性能のバランスが絶妙です。これよりハイグリップなモデル(DM1107Aなど)を選ぶと、グリップは良くなりますが寿命が極端に短くなりますし、逆にこれより安価なスタンダードモデルだと、雨天時の不安が増します。HF296Aは、まさに「通勤快速」のために生まれたようなオールラウンダーなのです。
価格についても、サイズによりますが、10インチのタイヤなら2,000円台後半〜3,000円程度で購入できることが多く、コストパフォーマンスは最強クラスです。「とりあえずDUROを試してみたい」という方は、まずはこのHF296Aを選んでおけば、大きな失敗をすることは少ないでしょう。
適切な空気圧管理で性能を維持する

どんなに良いタイヤを履いても、空気圧が適正でなければその性能は発揮できません。ましてや、コンパウンドが硬く、路面追従性に課題があるDUROタイヤにおいて、空気圧管理は生命線とも言える重要なメンテナンスです。
一般的に、空気圧が高すぎるとタイヤの接地面積が減り、グリップ力が低下します。ただでさえ硬いDUROタイヤにパンパンに空気を入れると、まるで石のタイヤで走っているような感覚になり、跳ねるし滑るしで良いことはありません。逆に低すぎると、燃費が悪化したり、偏摩耗(タイヤの一部だけが異常に減ること)の原因になったりします。
私がDUROユーザーにおすすめしたいのは、「車種指定の規定値、もしくはほんの少しだけ低め」のセッティングです。通常はメーカー指定の空気圧(例えばフロント1.75kgf/cm2、リア2.00kgf/cm2など)に合わせるのが基本ですが、冬場や雨の多い時期などは、規定値よりもコンマ1〜2程度低めに調整することで、タイヤを適度に変形させ、接地感を高めるというテクニックがあります。
ただし、これはあくまで自己責任の範囲での調整です。あまりに下げすぎると、今度はビード落ち(タイヤがホイールから外れる)のリスクが出てきます。ガソリンスタンドで給油のついでにチェックするのも良いですが、できれば自宅にエアゲージ付きの空気入れを用意して、週に一度、あるいは気温が大きく変わったタイミングでマメにチェックする癖をつけると良いでしょう。
DUROは耐久性が高い分、タイヤ交換のサイクルが長くなります。それはつまり、長期間にわたって同じタイヤを履き続けるということです。放置しておくと空気は自然に抜けていきますから、「減らないから大丈夫」と油断せず、空気圧だけはしっかりと管理してあげてください。それが、この格安タイヤを安全に使い倒すための秘訣です。
DURO(デューロ)の評判から分かる欠点と注意点
ここまでDUROの魅力や基本的な性能について解説してきましたが、ここからは少し「泥臭い」話になります。特に、工賃を節約するために自分でタイヤ交換(DIY)を行おうとしている方にとっては、ここから先が本題と言っても過言ではありません。SEO上の検索キーワードとしても非常に多い「硬い」「上がらない」といった悲鳴の実態と、その解決策について詳しく見ていきましょう。
自分で交換?ビードが上がらない時の対策
「DUROタイヤを買ったけど、ビードが全然上がらなくて心が折れそう」 ネット掲示板やSNSでは、こうした書き込みを頻繁に見かけます。ビードとは、タイヤの内周にある、ホイールのリムに密着して空気を漏らさないようにする部分のことです。タイヤ交換の最後に空気を一気に入れて、このビードを「パンッ!」という音と共にリムに密着させる作業を「ビード上げ」と言いますが、DUROはこの作業の難易度が異常に高いことで有名なのです。
理由は単純。タイヤ自体が硬く、梱包時のクセが強いからです。DUROタイヤは通販で購入すると、送料を抑えるためにラップでぐるぐる巻きにされたり、バンドで押し潰された状態で届くことがあります。そうすると、タイヤの幅が狭まった状態で形状記憶されてしまい、いざホイールにはめても隙間だらけで、空気がスカスカ抜けてしまうのです。
この状態で、手押しの自転車用空気入れや、シガーソケットから電源を取るような小型の電動ポンプでビードを上げようとするのは、正直言って無謀です。空気が入るスピードよりも漏れるスピードの方が速いからです。
| 対策テクニック | 難易度 | 効果 | 内容詳細 |
|---|---|---|---|
| 物理的矯正 | 易 | 中 | タイヤの中に詰め物(空き缶や木材など)をして広げた状態で数日間放置し、梱包時の潰れ癖を直す。時間はかかるが準備としては有効。 |
| ラチェット締め | 中 | 大 | タイヤの周長に沿って荷締め用のラチェットベルトを巻き、外側から締め上げることでビードを強制的に広げ、リムに密着させる。 |
| バルブコア抜き | 易 | 大 | 空気の通り道にある「ムシ(バルブコア)」を一時的に外し、抵抗をなくした状態で一気に空気を送り込む。必須テクニック。 |
| 爆発ビード上げ | 高 | 特大 | パーツクリーナーをタイヤ内に噴射して引火させ、爆発の圧力で上げる方法。極めて危険なので非推奨。事故のリスクが高い。 |
私が最も効果的だと感じたのは、「ラチェットベルト(タイダウンベルト)で締め上げる」方法です。ホームセンターで数百円〜千円程度で売っているベルトでタイヤの外周をギュッと締め付けると、ビード部分が外側にむにゅっと広がります。その状態で、バルブコアを抜いたバルブからコンプレッサーのエアーを一気に注入すれば、かなりの確率で成功します。
もし、どうしても自宅の設備で上がらない場合は、恥を忍んで近所のガソリンスタンドにタイヤとホイールを持ち込み、業務用の強力な空気入れを借りるのも賢い手です(お店の人に一声かけましょう)。DUROをDIYで組むなら、この「ビード上げ」の苦労はセットでついてくるものと覚悟しておいてください。
冬場の作業は困難?硬化ゴムへの対処
DUROタイヤのDIY交換において、絶対に避けるべき時期があります。それは「真冬」です。ただでさえ硬いDUROのゴムが、低温でさらにカチカチに硬化し、もはやゴムというよりプラスチックのような剛性を発揮してきます。
冬場に冷え切ったDUROタイヤをホイールに組み込もうとすると、タイヤレバーでこじっても全然伸びず、最悪の場合、ビード部分を傷つけたり、ホイールをガリガリに削ってしまうことになります。そして何より、先ほどの「ビード上げ」が地獄のような難易度になります。
どうしても冬場に交換しなければならない場合は、「タイヤを温める」工程が必須です。ファンヒーターの前に置いて温風を当てたり、電気毛布でくるんだり、あるいは日当たりの良い車の中に放置したりして、タイヤ全体をしっかりと温めてゴムを軟化させてください。お湯に浸けるという荒技もありますが、後の水分除去が面倒なのであまりおすすめしません。
タイヤが人肌以上に温まっていれば、驚くほどスムーズに作業が進みます。「硬い硬い」と言われるDUROですが、温度さえ管理してあげれば、そこまで理不尽な硬さではありません。逆に言えば、冷えた状態での作業はプロでも嫌がるレベルですので、準備不足で挑むと痛い目を見ます(私はこれで指の皮を挟んで血豆を作りました…)。
タイヤ側面のひび割れと劣化リスク

DUROの長期的な使用において、注意深く観察すべきなのが「ひび割れ(クラック)」です。摩耗には滅法強いDUROですが、経年劣化、特に紫外線やオゾンによる劣化に対しては、国産タイヤに比べてやや弱い傾向が見られます。
タイヤのゴムには老化防止剤が含まれていますが、低コストなタイヤではこの配合が最適化されていなかったり、保管状況によっては早めに効果が切れてしまったりすることがあります。その結果、溝はまだたっぷり残っているのに、タイヤの側面(サイドウォール)や溝の底に細かいひび割れが無数に発生するという現象が起きます。
表面の薄いひび割れ程度なら、即座にバースト(破裂)するようなことはありませんが、ひび割れが深く進行し、中のカーカス(タイヤの骨格となるコード層)まで達するようだと非常に危険です。特に、あまり乗らずに屋外駐車している期間が長いバイクの場合、紫外線ダメージを蓄積しやすいので要注意です。
「溝があるからまだ使える」と安心せず、定期的にタイヤの側面をチェックしてください。もし爪が引っかかるような深いひび割れが見つかったら、たとえ溝が残っていても交換のサインです。命を乗せて走るものですから、そこはケチらずに安全を優先しましょう。
国産ダンロップD307と比較した違い
DUROを検討している人の多くが、比較対象として迷うのが「ダンロップ RUNSCOOT D307」です。スクータータイヤの絶対王者であり、性能、信頼性ともに間違いのない選択肢です。
では、DUROとD307、具体的に何が違うのか。ユーザー視点で比較してみましょう。
- 価格: 前後セットで考えると、D307の方が3,000円〜4,000円ほど高くなります。オイル交換1回分以上の差です。
- 乗り心地: D307はゴムが柔らかく、路面のギャップをマイルドに吸収してくれます。対してDUROはゴツゴツとした硬さを感じます。
- ウェット性能: ここはD307の圧勝です。雨の日の安心感、白線の上での滑りにくさは、さすが国産といったところ。
- 寿命: ここはDUROの勝利です。D307も減りは早い方ではありませんが、DUROの異常なまでのロングライフには及びません。
結論として、「安心をお金で買う」なら間違いなくD307です。特に初心者の方や、雨の日もガンガン走る必要がある方にはD307を強く勧めます。一方で、「浮いたお金を他のメンテナンスに回したい」「雨の日は無理しないから、とにかくランニングコストを下げたい」という方には、DUROが最適な選択となります。この価値観の違いこそが、選択の分かれ道です。
ハイグリップなDM1107Aの短命な寿命
最後に、DUROのラインナップの中でも異端児的な存在である「DM1107A」について触れておきます。これはシグナスXやミニバイク(NSR50など)向けのハイグリップモデルです。
これまで「DUROは硬くて長持ち」と説明してきましたが、このDM1107Aだけは全くの別物です。ソフトコンパウンドを採用しており、ドライグリップは強烈。サーキット走行や峠でのスポーツ走行も楽しめるレベルの食いつきを見せます。
しかし、その代償としてライフは極端に短いです。リアタイヤだと2,000km〜3,000kmでツルツルになってしまうことも珍しくありません。「安いから練習用にちょうどいい」と割り切って使う分には最高のタイヤですが、通勤用に「DUROだから長持ちするだろう」と思ってこれを選ぶと、あっという間に交換時期が来て後悔することになります。
DUROにはこうした「遊べるタイヤ」も存在しますが、一般的な通勤用途で評判を調べている方は、このモデルではなくHF296Aなどのスタンダードモデルを選ぶようにしてください。型番による特性の違いが大きいのも、DURO選びの注意点の一つです。
DURO(デューロ)の評判まとめと推奨ユーザー
ここまで、DUROタイヤの良い面も悪い面も包み隠さず見てきました。総じて言えるのは、DUROは「トレードオフ(何を得て何を捨てるか)が明確なタイヤ」だということです。
絶対的なグリップ力や極上の乗り心地、雨天時の絶対的な安心感を捨ててでも、「圧倒的な低コスト」と「ロングライフ」という実利を取る。この割り切りができる人にとって、DUROは最高の相棒になります。逆に、タイヤに全ての性能をバランスよく求める人には、安っぽくて怖いタイヤに映るでしょう。
DUROをおすすめできる人
- 片道10km以上の通勤・通学で毎日バイクを使う人
- タイヤ代をとにかく安く抑えたいコスト重視派
- 雨の日はカッパを着て、慎重にゆっくり走ることができる人
- 自分でタイヤ交換をするスキルがある、または挑戦したい人
- こまめな空気圧チェックが苦にならない人
DUROをおすすめできない人
- 雨の日でもドライに近いペースで飛ばしたい人
- タイヤ交換の手間を極力減らしたい人(※寿命は長いですが、ショップに頼むと持ち込み工賃が高くなる場合があるため)
- ビード上げなどのトラブルに対処する環境や道具がないDIY初心者
- 「タイヤは命を乗せている」という点にコストを惜しみたくない人
私自身、ブログ運営やEC事業でコスト意識を常に持っているせいか、この「必要な性能を満たしつつ無駄を削ぎ落とす」というDUROのスタンスには共感を覚えます。テニスでもゴルフでも、道具は使い手次第。DUROという「少し癖のある道具」を理解し、使いこなすことができれば、あなたのバイクライフはより経済的で賢いものになるはずです。もし迷っているなら、一度試してみてはいかがでしょうか。その浮いたお金で、美味しいランチでも食べる方が、幸せ度は高いかもしれませんよ。
※本記事の情報は執筆時点の著者の経験と調査に基づくものです。タイヤの性能は車種や使用環境、路面状況によって大きく異なります。最終的なタイヤ選びや交換作業は、専門ショップに相談するなど、ご自身の責任において安全第一で行ってください。